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平成26年4月学長メッセージ


本学は、名古屋薬学校(1884年設置)と名古屋市立女子高等医学専門学校(1943年設置)を源流とし、1950年に設置されました。その後、3大学の合併などにより、看護学部、芸術工学部、人文社会学部、システム自然科学研究科が創設され、既存の経済学部を合わせた6学部7研究科を持つ、全国でも有数の公立総合大学として成長し、2006年には公立大学法人として新たなスタートをきりました。これも偏に、先達の苦節と名古屋市民の支えのもとに築かれたものであり、深く感謝いたしております。

私は、これまでの65年間の人生を振り返り、「人生とは、人に生かされ、人と共に生きることだ」との思いを強くしています。節目節目に、私を育てていただいた人たちとの出会いがありました。両親や家族、恩師や友人、そして命の恩人の方々です。本学の学長を仰せつかり、学内外の多くの人たちに日々支えられていると、人との絆の大切さをより一層実感しております。本学がさらに飛躍し大きな夢を実現させるのは、人の力です。教職員と学生の力を結集して、社会にお役に立てるよう努めてまいります。

本学の使命には、「教育、研究、医療福祉、社会貢献」の4つがあります。

大学における「教育」とは、知識を「教える」だけでなく、人を「育てる」ことだと思います。幅広い教養と深みある人間性を兼ね備えた若者が、次世代をリードし世界で活躍する姿を、本学の教職員は夢見て指導にあたっています。

昨今、わが国の大学の「研究」レベルは他国に比べ低下しているとの指摘があります。その原因の1つに、結果を早急に求める社会からの要望に加えて、大学の財政基盤の脆弱さがあります。大学がどれほど基礎研究に力を注いでいるかは、その大学の底力を表していると思います。本学をとりまく財政状況も決して豊かではありませんが、若い研究者が経済的にも時間的にも余裕を持って研究できる環境を作ることは、私たちの責務です。

本学の特徴の1つは、医薬看の3学部をそなえ、市民の「医療福祉」に貢献していることです。これからも病気を単に治すだけでなく、人を治す人間味に溢れた医療人を養成し、独創的な先端的研究を世界に発信してまいります。

わが国の大学の多くは、これまで「社会貢献」に余り目を向けてきませんでした。その理由の1つは、わが国の大学の起源が奈良時代のエリート官僚の養成機関であったためかもしれません。その反省のもと、国公立大学は法人化後、社会貢献に取り組み始めています。本学では、教育や研究から得られた輝かしい成果をもとに、産学官連携や地域貢献を積極的に推進し、社会の発展と人類の幸福に微力ながら寄与してまいります。

名古屋の誇りは、全国を統一した三英傑と世界に飛躍するトヨタです。その底流には、勤勉さ、緻密さ、忍耐力、情報収集力などがあります。本学も、その遺伝子と精神を引きつぎ、国際的にトップレベルの大学を目ざし、教職員・学生の英知と力を合わせて日々努力いたします。

本学の志と理念の実現に向け、皆様からの温かいご支援とご協力を心からお願い申し上げます。

平成26年4月 学長 郡 健二郎