地域日本語教室インターンシップ活動報告2024
国際文化学科では、毎年、名古屋市国際交流課と連携した学科の科目として地域日本語教室へのインターンシップ派遣を行っています。2024年度は前期に16人の学生を名古屋市内7か所の日本語教室に派遣し、10月から始まった後期日程でも前期から引き続き参加する学生を含め7人を派遣しています。
参加者のうち、前期+後期の長期参加である梶田さんの報告をご紹介します。
【報告者】人文社会学部 国際文化学科 梶田はるなさん
私は、2024年5月から2024年12月まで、東別院日本語教室に長期インターンシップ生として参加しています。前期と後期の二つを合わせた長期は、5月~9月が前期で、10月から後期が始まりました。前期インターンにおいて学んだことをご報告いたします。
東別院日本語教室は、子どもから大人まで幅広い世代を対象としたプログラムを提供しており、中国や韓国などの近隣アジア諸国はもちろん、遠くヨーロッパの国々からも日本に来て働かれている学習者の方が多いです。クラスはパート1~3と識字クラスの4つに分かれており、それぞれ1~2、3人のスタッフが指導に当たっています。私はこのうち最も初級のクラスであるパート1に参加しました。
パート1では、テキストを使用しながら挨拶・日時・買い物など、日常生活に必要な表現を発音しながら学びます。漢字よりもひらがなを多用し、ふりがなにローマ字を使うなど日本語を一から学ぶクラスです。中級であるパート2はより語彙を増やし、読み書き・会話を比較的長い文章で作ります。パート3では自国の文化紹介をされており、多くの質問が出たり、写真を見せ合ったりする時も積極的に日本語を使う姿が印象的でした。識字クラスは読み書き、読解などを学習するものです。
このインターンシップを通して、今までに私が学んだことを以下にまとめます。
まず、普段から何気なく使っている日本語の用法が他国のものとかなり異なる部分が多く、学習するにあたって困難になるという点です。例えば私たちは1日を「ついたち」と読んだり、助詞を場合に応じて適当に使ったりしていますが、他言語にはそのような用法を持たないものも存在します。中国から来た方は特に、使われている漢字は同じでも発音が全く異なることに大変さを感じられていました。
また、これは東別院教室の特徴としても言えることなのですが、学習者さんとスタッフの方との距離が近く、双方向の学びを奨励する雰囲気を作っている点です。「先生」対「生徒」という一方向的な上下関係を築くことなく、生活に便利な情報を共有したり、学習者さんにとっての家庭・職場とは異なる「第三の居場所」となることを目指す理念は、日本語教室に限らず社会全体にとって重要なのではないかと考えています。