国内ボランティア・インターンシップ(名古屋観光コンベンションビューロー)
【派遣先】名古屋観光コンベンションビューロー
国際文化学科では、学生が大学の外に出て、これまで生きてきた社会や文化と異なる環境を体験し、多様な人々と直接交流することで、生きた知識や実践力が養われることを期待して「展開科目D」を開講しています。
2023年度より、名古屋の魅力発掘と国内外への情報発信、観光案内所の運営などを行う公益財団法人名古屋観光コンベンションビューローが新たな研修先に加わり、2年目となる2024年度は、3人の学生が参加しました。
2023年度より、名古屋の魅力発掘と国内外への情報発信、観光案内所の運営などを行う公益財団法人名古屋観光コンベンションビューローが新たな研修先に加わり、2年目となる2024年度は、3人の学生が参加しました。
【2024年度】
参加者 | 人文社会学部 国際文化学科 平塚千穂さん・岡本真実さん・森友海さん |
期間 | 事前研修を経て、2024年8月26日~9月3日(5日間) |
主な研修内容
■1日目(8月26日)
- 組織体制や部署ごとの業務内容など、名古屋観光コンベンションビューローの概要を理解
- 観光案内所の見学(オアシス21・名古屋駅の2か所)
- 総務部コンテンツ戦略チームが管理する公式webサイト名古屋市観光情報「名古屋コンシェルジュ」やSNSを利用した広報活動の理解
- SNS投稿案を作成
■2日目(8月27日)
- 名古屋を国内外にPRする役割を担う観光部の業務内容理解
- 3日目に実施予定の外国人向けアンケートの準備
- 名古屋城見学
観光部職員の方から説明を聞いている学生。観光部は、国内観光グループと国際グループに分かれ、旅行会社への売り込みや商談会への参加、各地で行われる観光イベント出展なども行う。聖地巡礼や押し活など旅行目的のトレンドをつかみ、個人・団体といった旅行形態や移動手段の変化にも対応しながらPR活動を行っている。
昨年度、過去最高の外国人来場者数を記録した名古屋城を見学
「おもてなし武将隊」から話を聞く学生
■3日目(8月28日)
- 名古屋市科学館で外国人アンケートを実施
- アンケート集計と結果報告
回答者の属性や旅行目的・滞在期間・名古屋をどうやって知ったか等の簡単なアンケートを実施。断られることもありなかなか回答者が集まらず苦戦した。
集計・翻訳作業では、どのようなニュアンスで日本語に訳すのが最適かなどを工夫しながら資料を作成し、職員向けの報告を行った。
集計・翻訳作業では、どのようなニュアンスで日本語に訳すのが最適かなどを工夫しながら資料を作成し、職員向けの報告を行った。
3言語(英語・繁体字・タイ語)によるアンケート
回収したアンケートを翻訳し集計。観光部幹部に報告をした。
■4日目(9月2日)
- MICEについての理解
- 名古屋国際会議場の見学
- ポートメッセなごやの見学
MICEとは、M=Meeting(会議)、I=Incentive(報奨旅行)、C=Convention(国際会議・学術会議)、E=Exhibition・Event(展示会・見本市)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称。MICEグループ職員や両施設の方の説明から、MICEはレジャー目的の訪問よりも大きな経済効果を生み、ビジネス機会の創出、都市ブランドの向上などさまざまな波及効果をもたらすと知った。
名古屋国際会議場センチュリーホールを見学
国際会議の舞台裏、同時通訳室
■5日目(9月3日)
- 最終プレゼンテーション
研修の総まとめとして「名古屋で観光する人を増やすには?」というテーマを与えられ、国内外の観光客をターゲットに名古屋市の観光として何を売り出すか、他都市と比べて人を呼ぶ力があるものは何か、名古屋市の観光協会(外郭団体)として誰にどんな行動をとればいいのかを分析し発表するという課題に取り組んだ。
インターンシップを終えて
- このインターンシップに参加して、観光業への興味がさらに高まり、自分が生まれ育った名古屋について知らないことばかりであると自覚した。5日間の中で事務所や観光案内所、MICEの会場、観光地、など同じ観光業でも異なる場所ではあるが、名古屋への観光客を増やすため・より良いおもてなしをするためという共通の目標に向かって働いている人たちがいることを間近で感じることができた。
- 学生の荒唐無稽な理想論かもしれなかったが、熱心に聞いてくださり、また名古屋の実態のフィードバックもしていただき観光地としての名古屋について理解を深められた。
- インターンシップを通じて、イベントを開催する前には多くの準備が必要であることを改めて理解した。これまで、イベントの準備と言えば会場の設置や来場者の対応しか考えていなかったが、今回の説明を受けて、会場の清掃や運送業者・ケータリング業者の手配、イベントの企画や会場の決定など、多岐にわたる準備が必要であることを実感した。
(インターンシップ報告書より抜粋)
【2023年度】
参加者 | 人文社会学部 国際文化学科3年 高羽一幸さん |
期間 | 2023年8月~9月(1回6時間×5回) |
参加動機 | 大学生になった私は、『面白そうなことは やってみる』『迷った時はGO!』を基本方針とした。名古屋の歴史・文化や「観光」について興味があった私は 「面白そうだな」「GOだ」と思い、参加を希望した。 |
概要 | 観光に関するグループワーク、観光案内所での接客、観光情報の収集・発信、名古屋の観光拠点等の現地視察 等 |
主な研修内容
■1日目(8月15日)※名古屋地方に暴風警報が発令されていたため、自宅での遠隔研修
名古屋コンベンションビューローの各部署(MICE※部・観光部・おもてなし部・総務部コンテンツグループ)の業務内容について説明を受けるとともに、午前・午後それぞれ課題を与えられ、限られた時間で準備を行い発表した。
【本日の課題】
- 最近の観光に関するニュース・情報についてプレゼンする準備をせよ。
- 他都市が開く公式観光案内のHPを調べ、本市のHPと比べて、それに関する感想・意見を発表する。
1の課題については、「5,000台湾$(23,000円相当)プレゼントキャンペーン」と「おてつたび」という旅行形態について発表。
2については、名古屋市と京都市・大阪市・奈良市・金沢市のHPを比較。構成はどこも類似しているものの、名古屋市に優位性がある「大規模イベントの誘致支援策」がHPの「第一面」からわかりにくいという問題提起と、「教育旅行」をクリックできるのは名古屋市だけであることから「名古屋が修学旅行の目的地とされるよう誘客により注力すべきである」等の発表を行った。
2については、名古屋市と京都市・大阪市・奈良市・金沢市のHPを比較。構成はどこも類似しているものの、名古屋市に優位性がある「大規模イベントの誘致支援策」がHPの「第一面」からわかりにくいという問題提起と、「教育旅行」をクリックできるのは名古屋市だけであることから「名古屋が修学旅行の目的地とされるよう誘客により注力すべきである」等の発表を行った。
※MICEとは、ミーティング〔M〕・インセンティブ(報奨)旅行〔I〕・コンベンション〔C〕・イベント〔E〕を誘致すること
■2日目(8月18日)
【本日の課題】
トヨタ産業技術記念館と名古屋市科学館を見学して、その施設の状況を踏まえた「日帰り観光コース」を策定する。
トヨタ産業技術記念館と名古屋市科学館を見学して、その施設の状況を踏まえた「日帰り観光コース」を策定する。
トヨタ産業技術記念館では、担当の方から「館内トイレの場所・その状況」や「引率する人数と入口の幅(スムーズに入場できるか)」「観覧順路の確認(観覧時間)」等、視察のポイントについて助言をいただいた上で館内を見学。これほどきめ細やかな解説を施す展示館は、他に類を見ないと感じた。
名古屋市科学館は、子どもの頃から遊び場のように慣れ親しんだ場所であるが、他府県からの来館者数や体験型展示物のメンテナンスについて等、疑問に思っていたことを質問することができた。
視察後、これら2施設の状況を踏まえて、自分なりに策定した名古屋見学ツアーを発表した。
名古屋市科学館は、子どもの頃から遊び場のように慣れ親しんだ場所であるが、他府県からの来館者数や体験型展示物のメンテナンスについて等、疑問に思っていたことを質問することができた。
視察後、これら2施設の状況を踏まえて、自分なりに策定した名古屋見学ツアーを発表した。
■3日目(8月21日)
栄 オアシス21 i(インフォメーション)センター 観光案内所で、窓口業務とイベント(マーブル染め)の補助
■4日目(8月25日)
名古屋国際会議場(熱田区白鳥)とポートメッセなごや(金城ふ頭)を見学。MICEについて研修
■5日目(9月4日)
【最終課題】 名古屋で観光する人を増やすには どのような方策があるか?
- 国内客をターゲットとする
- 名古屋観光として何を題材に使うか(他都市と比較して名古屋がもつ魅力は何か)
- 対象とする観光客を分類して考察する
- 観光協会としては 何ができるのか
プレゼンテーションの様子
インターンシップを終えて
都市の魅力は、「素晴らしい文化資産がある」「便利な周遊システムを備えている」「高級ホテルがある」「美味しいスイーツ店がある」と言うことだけで決まるのではない。「街の人が、旅人にどんな心で接したか」は、都市の印象を決める重要な要素である。その最前線にある観光案内所の研修では、スタッフの方々の「旅人のために 最善を尽くしたい」と言う熱意を感じることができた(バス停を問われた二人の観光客の後を追い、走って バス停を教えに行かれた)。「些細なこと」に思われるが、このようなホストのマインドが、都市の魅力を高めていく。これが「都市の底力」になると思う。
今回のインターンシップを終えて、私は 「名古屋の魅力を 如何にしてアピールするか」を常に考えるようになった。そして、「名古屋は 多くの素晴らしい魅力を持つ街であること」を再認識した。限られた機会であったが、この研修によって多くの貴重なことを学ぶことが出来た。
(インターンシップ報告書より抜粋)
(インターンシップ報告書より抜粋)