現代社会学科 カリキュラムの特色
現代社会学科は、複雑な現代社会の姿を深く認識し、どうすれば社会のかかえる諸課題を解決できるかを考える学科です。カリキュラムは、社会学を一つの柱としながら、政治学、法学、社会福祉学、歴史学などによって現代社会を多角的に認識する力を身につけながら、現実の社会を調査し分析するスキルを身につけ、さらには社会をデザインする能力が形成されるよう組み立てられています。また、そのような能力・スキルに基づきつつ、社会や自治体行政のありかたを構想していくにはどうしたらいいか、都市や地域社会で起きている諸問題を解決し、住みよく魅力的な都市・地域社会をつくるにはどうしたらいいか、持続可能な福祉社会を形成していくにはどのような政策や実践的力が必要なのかをデザインしていく学科です。
講義では、自治体職員、ジャーナリスト、経済人などを講師に招いて実践的な授業が展開される科目もあります。高校で「現代社会」など社会科系の科目に興味を持った方、社会問題の解決に関心が深い方は、それを専門的かつ多角的に学ぶことができます。卒業生の中には学んだ成果を活かして、公務員やマスコミ・出版関係で働き、活躍しています。
カリキュラムの特色(主要科目)
基幹科目 | 社会学概論、社会調査法、政治学、法学、現代社会と福祉1 | |
展開科目 | 都市と政策 | 現代都市問題、現代統治機構論、地域社会学、地方自治論、現代思想 |
社会と理論 | 社会学史、社会思想史、現代人権論、労働社会学、社会的ネットワーク論 | |
福祉と地域 | 社会福祉援助技術方法1、介護概論、社会福祉管理運営、社会保障論、公的扶助論 | |
演習・実習と卒業論文 | 基礎演習、発展演習、ESDインターンシップ実習、卒業論文 |
社会調査実習
社会調査実習とは、現代社会学科2年生のメイン科目の一つです。学科で学んだ調査方法を使いながら、調査のテーマ、実施、データの分析、発表、報告書の作成まですべて学生が主役です! 調査結果の発表として、名古屋大学など東海地方の各大学とともに合同報告会を開催しています。
特徴
- 講義では触れることができない社会の現場で起きているリアルな問題に触れることができる。
- 大学で学んだことを調査という集団活動を通じて直接活かすことができる。
- 学生どうしの小グループで課題や作業を共有しながら成長していくことができる。
- ヒアリング・質問紙調査などを通じて調査のスキル・リテラシーを高めることができる。
- 「データ」を自ら形成する経験を通じて情報の真偽・重要度を見極めるリテラシーを高めることができる。
インカレ報告会については、紹介記事がありますので詳しくは以下をご覧ください。
東海地方の各大学との合同報告会
学生チームによるデータ集計
社会理論演習
裸眼では混沌でしかない現代社会の諸現象から問題を浮かび上がらせるフィルターが理論です。この演習では、歴史学、意思決定論、法学、政治学、社会哲学の各理論を少人数で深く学びます。ただ本を読むだけではありません。理論と現実の関係を学ぶために、アクティブに学習を進めます。
特徴
- 社会諸科学の理論を丹念に読み込み、理論的思考を深めます。
- 理論的思考のトレーニングのためのプレゼンテーションや討論を重視します。
テキストとなる社会理論演習の資料集
学生によるプレゼンテーションの様子
社会福祉士受験資格の取得に向けた学習
本学科では社会福祉士受験資格を取得することができます。そのため資格取得希望者は社会福祉関係の科目を中心に学ぶことになりますが、国家試験のためだけでなく、幅広く日常生活に関わる様々な問題に対応する知識や技術を身につけていきます。それによって、社会福祉の分野だけでなく、医療や教育、労働等々の様々な分野で問題解決をはかる力量を身につけることができます。
特徴
- 対人援助の理論と技術の習得
- その援助実践を実際の場で体験する相談援助実習の授業
- 児童・家庭福祉論、障害者福祉論、老人福祉論、あるいは公的扶助論、地域福祉論などの各分野別の学習を行うことで、社会的問題に対応する理論と技術を学習する。
ESD インターシップ実習
現代社会学科には、ジェンダーに関わる教育の一環として、名古屋市男女平等参画インターンシップの制度があります。このインターンシップは名古屋市の施策を学生が学習し、男女平等参画の担い手が育つことを期待してはじまりました。現代社会学科3年次以上の学生が毎年3-4名、名古屋市(男女平等参画推進室および男女平等推進センター"つながれっとNAGOYA")に派遣され、単位が認定されます。