グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム >  社会貢献活動 >  オープンカレッジ >  オープンカレッジ 講座一覧 >  2022年 第2期「感覚器医療の最前線 ─患者のQOLを高めるために─」

2022年 第2期「感覚器医療の最前線 ─患者のQOLを高めるために─」


最新医学講座 オープンカレッジ 2022年 第2期のご案内
  • [開講日程] 令和4年8月26日(金)~令和4年10月21日(金) ※9月23日除く
  • [応募受付期間] 令和4年7月25日(月)~令和4年8月12日(金)
  • [選考結果] 令和4年8月24日(水)
  • [コーディネーター]名古屋市立大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科 教授 岩﨑真一
 私たちが日常の生活をするにあたり、身体のあらゆる部位の感覚器から様々な情報を得ることは極めて重要である。目で様々なものとらえ、耳から様々な音を聞き、鼻でにおいを嗅ぎ、口で食べ物を咀しゃくし、舌で味を感じ、飲み込むことで栄養を摂取する。これらの感覚を維持することは、生活の質(Quality of Life:QOL)を維持するのに不可欠である。身体の各部の感覚が機能障害を来すと、痛みや麻痺、めまいなどを生じ、QOLの低下につながる。
 今回のオープンカレッジでは、様々な感覚器の機能障害に対して現在行われている最新の医療につき、各分野の第一人者の先生方に解説していただく。

●第1回 8月26日 (金)

めまい診療の最前線

名古屋市立大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 蒲谷嘉代子
めまいは、ぐるぐる、ふわふわ、ふらふらなどと表現されますが、その年間有病率は23%と言われ多くの人が経験する症状です。その原因は脳、耳、血圧、加齢、心因など多岐にわたります。本講では、1)バランスがどのように保たれているか、2)めまいの原因を調べるための精密検査、3)頻度の高いめまい疾患(良性発作性頭位めまい症、メニエール病、起立性調節障害、心因性のめまい、加齢性のめまいなど)、4)めまいに対する治療方法について、名古屋市立大学で取り組んでいる最前線のめまい診療を交えて解説します。

●第2回 9月2日 (金)

慢性痛診療の最前線

名古屋市立大学大学院医学研究科 麻酔科学・集中治療医学分野 徐民恵
ストレス社会の中、慢性痛を抱えている人はたくさんいます。慢性痛の中でも痛みの原因がわかっているものとはっきりしないものがありますが、いずれにせよ痛みのために仕事や生活に支障をきたしてしまうと、生活の質(QOL)が著しく損なわれます。慢性痛は急性痛と全く異なる病態であり、そのため対処法も異なります。今回の講座では、名古屋市立大学病院いたみセンターで行っている多職種診療の紹介と、慢性痛の特徴や対処法についてお話しさせていただきます。

●第3回 9月9日 (金)

嗅覚障害

名古屋市立大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 鈴木元彦
嗅覚障害は「臭いがしない」という病気ですが、「ガス漏れがわからない」「食物等の腐敗を感じることができない」等の危険の察知や、「良いにおいを感じる」等の幸せを消失させます。即ち、Qualityof lifeを強く低下させる病気です。また、嗅覚障害は副鼻腔炎(蓄膿)、感冒、アレルギー性鼻炎等によって引き起こされますが、新型コロナウイルス感染症の重要な症状の一つとしても注目されています。以上を踏まえ、本講座では嗅覚障害の原因、診察、検査、治療等について、お話させていただきます。

●第4回 9月16日 (金)

膝の痛み 原因と最新の治療法

名古屋市立大学大学院医学研究科 整形外科学分野 小林真
近年の医療の進歩は目覚ましく、膝関節の分野においても様々な新しい治療が始まっています。そこで、この回では良くある膝の痛みの原因、治療について最新のトピックスを含めて紹介します。

●第5回 9月30日 (金)

高齢者の目の病気の予防と治療

名古屋市立大学大学院医学研究科 視覚科学分野 安川力
日常生活を送る上で必要な情報の8割は目から得ていますので、生涯、健やかに生活を送るためにも目は大切です。視覚障害の原因となる高齢者の目の病気として、緑内障と糖尿病網膜症の他、加齢黄斑変性は50歳以上の誰もが突如発症しうる重大な病気です。視力を保つために、予防や早期発見、適切な治療の継続が大切になります。その他、疲れ目、目のかすみ、目ヤニ、充血、乾き目、涙目などの症状につながる目の表面の病気も持続すると辛いものです。本講演では高齢者の目の病気に関して、日常のケアや治療法について解説します。

●第6回 10月7日 (金)

口腔の機能と感覚 ~口は災いの元~

名古屋市立大学医学部附属東部医療センター 歯科口腔外科 菱田純代
口腔とは口唇・歯・歯肉・舌・口蓋・粘膜で構成されており、それらが発音、咀嚼、嚥下の機能を担っています。私たちはこの世に生を受けそして天に召されるまで、食べたり、笑ったり、怒ったり、しゃべったりします。人生の最期まで口で食べる喜びと誰かと会話できる楽しみの為に、今からでも口腔について知識を深めてみませんか。口腔内の環境を整えることは全身の健康を守ることにつながります。今回は口腔の機能と感覚を中心に口腔ケアまでお話しさせて頂きます。

●第7回 10月14日 (金)

聞こえのQOLを高めるために

名古屋市立大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科 高橋真理子
聞くことは、日常生活における大切な感覚の一つであり、QOLに深くかかわります。現代社会において聞こえは、加齢だけでなく、若年者に対するヘッドフォン難聴のリスクも警鐘がならされており、予防の観点も重要です。耳鳴りに関連する要因は、難聴、騒音環境、耳疾患などがあげられますが、耳鳴りの苦痛が強い場合は、抑うつ不安を伴っていることがあります。診断に基づく治療方法や治療の選択、よりよく聞くためになど、難聴や耳鳴りについて、わかりやすくお話いたします。

●第8回 10月21日 (金)

嚥下障害を考える

名古屋市立大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科 讃岐徹治
嚥下障害とは、食べること、飲み込むことの障害のことで、上手く食べられない、飲み込めない状態です。症状は様々で具体的には、食べるとむせる、形があるものをかんで飲み込めない、食事に時間がかかる、食べると疲れる、食後に痰多く出る、声がかすれる食事を摂る、飲み込んでも食物が口の中に残る、食べ物がつかえる、などがあります。また、嚥下障害により食事が上手くとれないために低栄養や脱水を起こす、飲み込んだものが気管に入る(誤嚥する)、窒息する、などちょっと怖い面もあります。本講では、飲み込みの仕組みと嚥下障害の病態を解説し、予防方法と自宅でできるリハビリを中心にお話いたします。