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2021年 第1期「超高齢社会における医療を考える-患者にやさしい医療とは?-」


《ウエブ配信》最新医学講座 オープンカレッジ 2021年 第1期のご案内
  • [開講日程] 令和3年6月4日(金)~令和3年7月30日(金)
  • [応募受付期間] 令和3年4月19日(月)~令和3年5月7日(金)
  • [選考結果] 令和3年5月19日(水)
  • [コーディネーター]名古屋市立大学大学院医学研究科 医療安全管理学分野 教授 戸澤 啓一
高齢化問題を抱える我が国では、少子高齢化の急速な進展など社会情勢が大きく変化する中、技術革新を含めた 医療ニーズの変化や患者にとっての価値に見合った医療制度や医療内容の提供体制の整備が急務とされています。超高齢社会の到来とともに、低侵襲医療は患者負担を減らす治療として主力となりつつありますが、技術的難易度の高いものが多く、技術の習得が不十分な場合は、術中・術後の合併症を頻発させることが危惧されます。安全・安心を担保しつつ、時代のニーズに応える低侵襲医療を実践することが必要です。本シリーズでは、当院で高齢者に優しい低侵襲先端医療を取り入れて診療を行っている先生方に最新の話題をご講演いただきます。

第1回 6月4日 (金) 配信

排尿のトラブルをなくそう~健康で長生きを目指して~

名古屋市立大学病院 泌尿器科 窪田泰江
「頻尿」や「尿もれ」という、他人には相談しづらい悩みを抱えている人は加齢とともに増え、日常生活におけるQOL(生活の質)を低下させます。50代以上の約25%の人が、これまで何らかの排泄トラブルを経験していると言われています。しかし、「恥ずかしいから相談できない」とか「年齢のせいだから」と何もケアをしていない人の割合が多いのが現状です。健康長寿を延ばすためには、適切な排泄ケアがとても重要です。尿のトラブルの原因には何があるのか、自分で予防できることは何か・・・について簡潔にお話しします。

第2回 6月11日 (金) 配信

肩腱板損傷に対する関節鏡を用いた低侵襲手術

名古屋市立大学病院 整形外科 吉田 雅人
中高年成人における肩の痛みの原因として肩関節腱板断裂が多く発症しています。腱板断裂が生じると、上肢の筋力低下による障害や痛みにより、日常生活活動や生活の質が低下します。腱板断裂の手術療法として、断裂して退縮した腱板の断端を元来付着していた上腕骨に縫着する腱板修復術が行われています。近年特に関節鏡を用いて、大きく切開することなく、複数の小さな切開で低侵襲に行う関節鏡視下での腱板修復術が行われています。今回は肩腱板断裂とその治療法である腱板鏡視下修復術を中心にお話させて頂きたいと思います。

第3回 6月18日 (金) 配信

高齢者のめまい・平衡障害

名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科 岩崎 真一
高齢者におけるめまいや平衡機能の低下は、「寝たきり」の主な原因の1つである転倒・転落のリスク要因であることから、社会問題として重大視されている。高齢者の転倒・転落の予防には、高齢者におけるめまい・平衡障害のメカニズムを明らかにし、それに応じた対策を立てることが不可欠である。本講演では、めまい・平衡障害を有する高齢者に対して、耳鼻咽喉科外で行っている検査と高齢者に多くみられるめまい疾患とその特徴と対策について概説する。

第4回 6月25日 (金) 配信

高齢者社会における漢方の役割

名古屋市立大学病院 漢方医学センター 野尻 俊輔
日本は少子高齢化社会が急速に進展している。それに伴い要介護状態の高齢者をいかに増やさないかが直近の重要課題といえる。介護が必要になる前の段階の状態をフレイルというがこの状態のうちにいかに適切な予防的治療を開始できるかが鍵となる。高齢者のフレイルは単に身体能力が低下するというものではなく精神心理的な問題も併せ持つのが特徴である。これらが複雑に絡み合う病態であるため西洋医学のみでは対処しきれず漢方医学による治療が著効する症例もある。高齢者のフレイルの特徴と漢方医学の上手な使用例をご紹介します。

第5回 7月2日 (金) 配信

心不全を識り予防しましょう;心不全パンデミック時代の到来を前に

名古屋市立大学病院 循環器内科 瀬尾 由広
心不全とは心筋梗塞や不整脈といった特定の病名を指すのではなく、様々な心臓病が進んだ状態を指します。すなわち、心不全とは、様々な原因によって心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。超高齢社会の到来によって、心不全の状態にある患者数が急激に増加しています。心臓病になっても心不全を防ぐことは可能ですし、一度心不全と言われても、振り返さないことが大切です。心不全にならない、振り返さないたに、心不全を識ることから始めてみましょう。

第6回 7月9日 (金) 配信

超高齢化社会における脳神経外科の役割

名古屋市立大学病院 脳神経外科 間瀬 光人
脳神経外科は中枢神経系疾患を手術で治すところです.治療のゴールは生命予後の改善(寿命を延ばす)と機能予後の改善(症状を改善する)の両方あるいはどちらかです.たとえば脳腫瘍とか脳卒中などです.この場合,病気はすでに発症していますので,患者さんも脳神経外科医も病気と闘います.もうひとつ,脳神経外科には病気の予防手術があります.たとえば未破裂脳動脈瘤(くも膜下出血の予防)や脳血管バイパス術(脳梗塞の予防)などです.このとき患者さんも脳神経外科医も確率と戦います.つまり病気の発症によるリスクと手術によるリスクを天秤にかけながら治療してもいいか決めています.脳神経外科領域における治療リスクや侵襲性を減らすために,われわれが日頃行っている工夫を紹介します.

第7回 7月21日 (水) 配信

増え続けている慢性腎臓病(CKD)

名古屋市立大学病院 腎臓内科 濱野 高行
現在日本では高齢化や糖尿病の増加に伴い、慢性腎臓病(CKD)が増え続けている。慢性腎臓病は、初期の場合むくみや高血圧を伴うこともあるが、自覚症状がなく尿と血液の検査をしないとわからない。つまり尿蛋白や糸球体濾過量を調べないと自分では気づかないことが多い。本講演では、CKDとはどんな病気なのか、CKDに頻繁にみられる高血圧、腎性貧血、骨粗鬆症などの合併症を紹介し、腎臓病の治療に関しても簡単に紹介したい。将来透析になることなく天寿を全うできることを願う方々はぜひご参加ください.

第8回 7月30日 (金) 配信

からだにやさしい放射線治療

名古屋市立大学病院 放射線科 石倉 聡
放射線治療は一般的に副作用が少なく生活の質を保つことができる治療法です。この講義では放射線治療の基礎知識と最新の話題についてお話しします。最先端の放射線治療装置を駆使することで様々ながんを切らずに治すことができます。また、放射線治療のみでは不十分な場合は手術や化学療法、免疫療法などを組み合わせた集学的治療が必要になります。放射線治療はまだまだ十分には知られていませんが、この講義でよりよく知っていただければと思います。