肺高血圧症の新規治療薬を指向したイオンチャネル・受容体創薬
活動の概要 | 肺高血圧症分類の第1群である肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、肺動脈平滑筋の攣縮や肺血管リモデリングに起因する難病です。発症後の予後は極めて不良であり、5年生存率は約70%です。PAHの発症や病態機構は、ほとんど分かっていません。近年、数種類の治療薬が開発されましたが、依然として十分な薬物治療が確立されたとは言い難い状況です。そのため、既存薬とは異なる作用機序の治療薬が切望されています。 |
活動の時期 | 名市大創薬基盤研スクリーニングフェア・スクリーニングシンポジウム (シンポジウム講演:2021年11月23日) 第145回日本薬理学会関東部会「イオンチャネル・トランスポーター研究の新潮流」(シンポジウム講演:2021年10月9日) The 50th NIPS International Symposium ‘MIRACLES’ in Cardiovascular Physiology(シンポジウム講演:2019年12月6日) |
関連URL | http://www.phar.nagoya-cu.ac.jp/hp/ysg/ |
researchmap URL | https://researchmap.jp/read0133274 |
関連する論文 | ●山村寿男ら, 日薬理誌, 155(4):230-5 (2020). ●Yamamura et al., Eur J Pharmacol, 810: 44-50 (2017). ●Yamamura et al., Circ Res, 111(4):469-81 (2012). |
関連する特許 | 山村寿男ら, 特願2020-070003(2020年4月8日). |
期待される効果、今後の展望 | 本研究成果は、難病である肺動脈性肺高血圧症(PAH)の分子機構の解明とともに、新規PAH治療薬の開発、さらには肺高血圧症治療ガイドラインの確立にも大きく貢献できると考えています。PAHで発現変動するイオンチャネルや受容体をスクリーニングして、それら分子を標的とした新規PAH治療薬の開発を行っています。 |
所属 | 薬学研究科 細胞分子薬効解析学分野 |
氏名 | 山村 寿男 |
専門分野 | 分子薬理学 |
肺高血圧症に関連するイオンチャネル・受容体