去勢抵抗性前立腺癌の治療
活動の概要 | 前立腺癌にはアンドロゲンを遮断するホルモン療法が効果的ですが、一部は治療に耐性を示す、悪性度が高い去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に進行します。本研究では、フラボノイドの一種であるルテオリンがmiR-8080を誘導し、CRPCの治療耐性と関連するandrogen receptor (AR)のスプライスバリアントAR-V7を抑制することでCRPCの増殖や治療耐性を抑制することを解明しました。ルテオリンやmiR-8080はCRPCの治療に役立つ可能性があります。 |
活動の時期 | 2019年12月6日 プレスリリース |
関連URL | https://www.nagoya-cu.ac.jp/med/media/20191206.pdf |
researchmap URL | https://researchmap.jp/ayaito |
関連する論文 | ① Naiki-Ito A et al.,Recruitment of miR-8080 byluteolin inhibits androgen receptor splice variant 7 expression in castration-resistant prostate cancer. Carcinogenesis. 2020, 41:1145-1157. ② Naiki T, Naiki-Ito A, et al.,GPX2 overexpression is involved in cell proliferation and prognosis of castration-resistant prostate cancer. Carcinogenesis. 2014, 35:1962-7. |
関連する特許 | 特開2018-177658 (P2018-177658A) 発明の名称:去勢抵抗性前立腺癌の治療 発明者:内木綾、高橋智 |
期待される効果、今後の展望 | ルテオリンは、正常ARを抑制するmiRNAsを多く誘導することがわかっており、miR-8080と組み合わせたCPRCの治療法開発を目指します。CPRCの治療耐性を改善しうる分子標的と考えられます。薬剤を癌細胞に効率的に輸送するためのドラッグデリバリーシステムを導入したいと考えています。またルテオリンは、正常ARを抑制するmiRNAsを多く誘導することがわかっており、miR-8080と組み合わせたCPRCの治療法開発を目指します。 |
所属 | 医学研究科 実験病態病理学分野 |
氏名 | 内木 綾 |
専門分野 | 基礎医学、実験病理学 |