名古屋市立大学の歴史

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第Ⅵ章 看護学部の成立

4. 看護学部の成立とその後の発展

(1)看護学部の設置

 「社会の要請に充分応えることのできる高い資質の看護職者を養成するとともに、将来、看護の教育者、管理者あるいは研究者として社会に役立つような人材の基礎的能力を培う中核機関」(『名古屋市立大学看護学部設置申請書』)として、平成11年4月、看護学部看護学科は開設された。学生定員80名、教員32名(教授4名、助教授8名、講師7名、助手13名)で、初代学部長は小玉香津子であった。
 看護学部の教育理念は、「生命と尊厳と権利の尊重を基盤とした人間理解を深め、社会の福祉に寄与すべく、自主的に行動することのできる看護職者の育成を目指す」ことであり、これを実現させるため、以下の4つの教育目標が定められた。

  1. 看護職者にふさわしい能力と態度を発展させる素地を養う。
  2. 看護職者に必要な基本的知識と技術を修得する最大限の機会を与える。
  3. 保健医療の受益者並びに関連他職者と協力的関係を保持する調整力を育てる。
  4. 諸科学の進歩並びに社会の変化に応じて創造的に看護に取り組む実践力を育てる。

(2)大学院看護学研究科の設置

 平成12年(2000)、学部の将来構想に大学院は必要不可欠だという判断により、大学院設置に向けた検討・準備がはじまり、同年10月には、大学院修士課程設置準備委員会が設置された。平成13年度以降、看護学研究科設置の趣旨、教育目標、教育内容の検討、予算要求、指導教員等の確保が進められ、平成14年(2002)11月、看護学研究科修士課程の設置が認可され、翌15年(2003)4月、大学院看護学研究科修士課程が開設された。
 大学院看護学研究科修士課程は、「保健医療現場の今日的問題状況に専門的に対応することのできる看護職者の育成と将来の看護学教育を担うとともに研究者として看護学の発達に寄与する人材の育成」(「看護学部・看護学研究科のあゆみ(沿革)」大学院看護学研究科・看護学部オリジナルサイト)を目的としており、感染予防看護学、精神保健看護学、成育保健看護学、性・生殖看護学、臨床保健看護学、地域保健看護学の6分野を教育の柱に据えている。

看護学部の実習の様子
看護学部の実習の様子

参考文献
名古屋市立大学開学50周年記念誌編纂委員会編『名古屋市立大学50年の歩み』2001年
名古屋市立大学記念誌編纂委員会編『名古屋市立大学60年の歩み』2010年
「看護学部・看護学研究科のあゆみ(沿革)」大学院看護学研究科・看護学部オリジナルサイト(https://www.nagoya-cu.ac.jp/nurse/guide/history/index.html