学部・研究科・附属病院の歴史
学部・研究科・附属病院の歴史
本学に総合生命理学部が設置され平成30年(2018)度に第1期生を迎えた。この学部学生が卒業し大学院に進学することを視野に入れながら、大学院システム自然科学研究科(令和2年(2020)度に理学研究科に改称)ではカリキュラム・ポリシーに鑑みて授業科目の見直しが検討され、令和元年(2019)度に博士前期課程のカリキュラムが改定された(表1)。新しいカリキュラムでは、共通科目が整理されて理学全般で共通性の高い基礎知識が効率よく提供され、専門科目においては各教員が一つの科目を担当することによって自身の研究分野をより専門的に教授できるようになった。また、専門科目を体系的に講義することで、物理・化学・生物・地学に関する科目は高等学校理科の教職課程に相応しい内容も兼ね備えていることが認められ、令和元年(2019)度には本研究科に高等学校教諭専修免許状(理科)の教職課程が設置された。
本学は、地域の中等教育を担う教員を育てることを名古屋市や愛知県から期待されている。よって、専門職業人・研究者と伍する資質を兼ね備えた教員を教育界に送り出し、この地域における理科教育の裾野拡大を図ることは本研究科の使命の一つでもある。総合生命理学部総合生命理学科の設置と同時に高等学校教諭一種免許状(理科)の教職課程も開設されているため、教員を志望する学生が教職に就く前に本研究科でさらに自然科学を深く学び且つ研究経験を積めば、高等学校の教員となった時には高校生に自然科学の奥深さと研究の楽しさをより具体的に伝授することができ、高校の理科教育がさらに充実されるものと期待できる。本研究科ではこれまでも多くの社会人大学院生を受け入れてきたが、現職の高等学校教員から、大学院で最先端の研究に触れより詳しい専門知識を学修することで、その成果を理科教育の充実に反映させたいとの意見・要望が寄せられている。したがって、本研究科で新たに設置した高等学校教諭専修免許状(理科)の教職課程は、志を高く持って入学し、教職に関する技能を上達させようと努力されている現職の高校教員に対する支援の役割も果たしている。
表1 博士前期課程のカリキュラム改定
旧カリキュラム | 新カリキュラム |
---|---|
理学情報概論 | 生命情報概論 |
情報処理論 | ネットワークシステム論 |
進化自然学 | 生態情報測定学 |
分子生物学 | 植物分子生理学 |
分子細胞神経科学 | |
数理情報学 | 自然情報概論 |
物質科学 | 計算物理学 |
生体高分子化学 | 分子代謝機構学 |
遺伝子制御学 | 遺伝子解析論 |
生体運動情報学 | 身体生理学 |
運動分子生物学 | |
生物多様性情報学 | 分子系統進化学 |
情報システムモデル論 | 情報システム論 |
知覚情報論 | 応用数理情報論 |
天体地球情報論 | 星間物理学 |
結晶成長学特論 | |
物質情報学 | 分子構造学 |
典型元素化学 | |
物理情報学 | 構造物性物理学 |