学部・研究科・附属病院の歴史
学部・研究科・附属病院の歴史
医療心理センターにおける,地域貢献,人材育成,実践研究という3つのミッションについて,現状と今後の展望について述べる。
地域貢献
さまざまな心の悩みのある市民のために,心理相談を行う臨床心理相談室が医学部附属病院の外来診療棟4階に開設されている。また看護学研究科の教員が精神看護学の観点から,相談に応じる「こころの看護相談」も平成30年(2018)4月に開設されている。
臨床心理相談室及びこころの看護相談ともに,年々相談件数が増えてきており,少しずつ地域の方々にも存在が周知されてきたといえる。今後は市民の多様なニーズに対応できるようなより充実した相談体制を整備していきたいと考えている。
また平成31年(2019)に地域の心理の専門家を対象とした第1回公開講座を開催したが,今後も現場から求められる適切なテーマを取り上げて開催を継続していきたいと考えている。
人材育成
医療心理センター・臨床心理相談室は,公認心理師・臨床心理士を目指す大学院生の貴重な実習の場となっている。平成31年(2019)3月には,臨床心理相談室で研鑽を積んだ,臨床心理コース第一期生が巣立った。修了後は名古屋市スクールカウンセラーなどに就職し,活躍している。引き続き優秀な修了生を輩出できるよう相談室での実習を含めた教育体制を充実させていきたいと考えている。さらに今後は,修了生たちの臨床現場におけるスキルの向上に向けて,卒後研修のシステムを構築したいと考えている。
実践研究
現在,大学院医学研究科,医学部附属病院,大学院看護学研究科,大学院人間文化研究科から医療心理センターのスタッフになっているメンバーを中心に,広く心理に関する先進的な実践研究の計画立案を進めている。近い将来,心理臨床実践の発展に大きく寄与するような研究成果を出せるような,優れた研究を実施する予定である。