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薬学部・薬学研究科

トピックス

卒業生からの投稿

旧校舎から新校舎へ

旧校舎正門、旧校舎食堂、山崎川の桜と新研究棟

 私は大学に入学した2004年4月から修士2年の夏(2009年8月)までの期間を旧校舎で過ごしました。図書館講堂は1階が図書室、2階が講堂になっておりました。講堂では定期試験や大学院入試を、図書室では定期試験や国家試験の勉強をしていたのを今でもよく覚えています。当時の薬学部の食堂は、平日の昼と夕食、そして土曜日の昼食をとてもリーズナブルな価格で提供していおり、学生にはとてもありがたい存在でした。特に夕食になると、当時の店長さんが昼食にはないメニューを出したり、量を多くしたりと色々なサービスをして下さったので、とても感謝しています。また、旧校舎にはテニスコートがあり、滝子キャンパスのコートが使えない時に部活の練習で使わせて頂いたのがとても懐かしいです。新旧どちらの校舎にも野球場があり、以前は研究室対抗野球大会が、現在ではソフトボール大会が毎年開催されています。今も昔も研究室総出で取り組み、試合前には実験の合間を縫って野球場で練習したり、新瑞橋のバッティングセンターへ行ったりとかなりの熱意を注いだものです。旧校舎の頃から残っている建物は薬友会館と共同利用研究施設・先端薬学研究施設(共研)です。旧校舎で学生時代を過ごした私にとって、共研は文字通り「先端」でした。トイレにウォッシュレットはついておりませんが、旧校舎に比べると格段にきれいで、かつ年間を通して空調が効いているので、共研に部屋を構えていた研究室のことを羨ましく思ったことを記憶しています。ただ、入学当初から新校舎に馴染んでいる今の学生にとって、共研は「旧校舎」であり、暗くて不気味なイメージを持っていると聞くと複雑な思いになります。
 私たちの研究室(細胞分子薬効解析学分野)は旧校舎北棟3階に位置していました。かなり年季の入った研究室でドアの鍵をかけるのにもコツがいるような感じでした。印象的だったのは、新校舎へ引っ越しが迫ったある日の夕方、研究室に大きなヘビが出現して大騒ぎになったことです。当時は実験用マウスを研究室で飼育していましたが、さすがにヘビまでは飼育していませんでした。古くからヘビは家の守り神として考えられており、ヘビが庭に出現することは縁起が良いとされてきました。もしかしたらこのヘビが薬学部の守り神で、新校舎のどこかに今もいるのでしょうか。
 その後、3期に分けた新校舎建設が進み、2008年に新実習棟、2009年に新研究棟、2012年に新講義棟(図書館と食堂)、2013年に駐車場が完成し、現在の「新校舎」となりました。開放的かつデザイン・機能性に富んだ新校舎は学生や保護者に人気で、オープンキャンパスや入学者説明会、ホームカミングデーなど様々な場面で記念撮影をする姿が見受けられます。薬学部の志願者も増加し、学生満足度も高く、他学部の学生も羨ましく思っているようです。ただ、いつかはこの校舎も「旧校舎」のように老朽化する時期が来ます。名市大薬学部に対する志望学生や地域住民の良いイメージを維持するためにも、現校舎の管理および校舎以外の魅力を対外的に積極的にアピールしていく必要があると思います。


旧校舎正門、旧校舎食堂、山崎川の桜と新研究棟

鈴木 良明(平成20年卒)