学部・研究科・附属病院の歴史
学部・研究科・附属病院の歴史
看護学部の入試は、開設初年度を除いて大学入試センター試験の5教科7科目(現在は5教科7~8科目または6教科7~8科目)を課してきた。開学当初の個別試験は学力試験を課さずに面接と小論文のみであったが、国の入試制度の多様化に伴い、また本学・本学部のアドミッションポリシーを見直す中で、英語の学力試験の導入、推薦入試の導入、前期日程・後期日程等各入試の定員の変更等に対応してきた。平成31年(2019)度入試からは後期日程試験を廃止し、現在では推薦入試Bと前期日程試験にて入学者を受け入れている。また、国の入試制度改革の動きを受けて、センター試験の記述式問題の導入や英語の民間試験導入等の方法についても検討してきたが、これらは国の方針として白紙撤回となった。さらに入試委員会はオープンキャンパスの企画や高校等に出向いての模擬授業、大学内外で実施される大学説明会参加等の役割を担い、本学看護学部の魅力と入試制度を合わせて受験生や保護者、高校教員等に広く伝える努力も重ねてきた。
看護学部の一学年の定員は80名であるが、過去には定員を82名とした時期があった。それは、平成23年(2011)3月に発生した東日本大震災に対する名古屋市の「丸ごと支援」の一環として、被災地からの要望に基づき、名古屋市からの要請を受け、「陸前高田市推薦入試」を実施した時期である。この入試は平成25年(2013)度入試から5年間実施し、対象者は、被災地である岩手県陸前高田市の区域内に住所を有するまたは地震発生時に有していた者で、陸前高田市、大船渡市及び気仙郡住田町(岩手県気仙地区)内の高等学校を平成 23年 (2011) 3 月以降に卒業した者または卒業見込みの者であった。本学看護学部への入学を強く希望する者を、本学のアドミッションポリシーに基づいて学校長が推薦した。大学入試センター試験の受験を必須とし、本学の推薦入試Bおよび一般入試と同じく5教科7~8科目または6教科7~8科目が課された。毎年2名ずつ、5年間で計10名の学生が入学し、この間は1学年の定員を82名として教育を行った。なお、陸前高田市枠推薦入試実施期間中は、学部長や入試委員会委員、事務職員が、ほぼ毎年現地に赴き、陸前高田市役所での入試説明会、現地高校での模擬授業等を行った。卒業生10名は、現地で看護師、保健師、助産師として活躍している。