学部・研究科・附属病院の歴史
学部・研究科・附属病院の歴史
本学部では、キャリア支援委員会が中心となり、学生へのキャリア支援を行っている。主な活動として、国家試験対策および就職支援を行っている。
本学部では国家試験対策として、国家試験合格のためのミニ講座、模擬試験の結果分析に基づく学生への助言・指導等を行っている。看護師・保健師・助産師の国家試験合格率は毎年高水準を保っており、卒業する学生のほとんどが合格している(表1)。この要因のひとつとして、次項に示すように卒業生の多くが卒後の進路として看護職および助産師養成所への進学を選択しているため、日頃の学習や国家試験受験に対する意欲が高いことがあげられる。
表1 国家試験合格率(%) -平成22年(2010)度~令和元年(2019)度-
看護師 | 保健師 | 助産師 | |
令和元年(2019) 度 | 100.0(89.2) | 100.0(91.5) | 100.0(99.4) |
---|---|---|---|
平成30年(2018) 度 | 100.0(96.3) | 100.0(85.6) | 100.0(99.4) |
平成29年(2017) 度 | 98.7(94.3) | 100.0(94.5) | 85.7(93.0) |
平成28年(2016) 度 | 98.7(94.9) | 100.0(92.6) | 100.0(99.8) |
平成27年(2015) 度 | 100.0(95.5) | 100.0(99.6) | 100.0(99.9) |
平成26年(2014) 度 | 100.0(95.2) | 100.0(88.8) | 100.0(97.6) |
平成25年(2013) 度 | 100.0(94.1) | 100.0(97.5) | 100.0(98.9) |
平成24年(2012)度 | 98.7(95.1) | 98.7(89.2) | 88.9(96.0) |
平成23年(2011)度 | 100.0(96.4) | 100.0(89.7) | 100.0(98.2) |
平成22年(2010) 度 | 98.7(93.9) | 97.4(87.8) | 100.0(83.2) |
注1)( )内は、全国の新卒者の合格率
注2)助産師は博士前期課程助産師国家試験受験資格取得コースの修了生(平成22(2010)年度のみ、学部の助産師国家試験受験資格取得コース選択者を含む)
就職支援として、学年進行に合わせて進路ガイダンスを実施している。具体的な進路ガイダンスのテーマは、「社会において看護学生に求められる基本的マナーと人間関係の築き方」、「看護職の多様なキャリアパスとキャリアプラン」、「卒業後の進路の選択と就職先の選び方」、「本学部卒業生による講演」、「就職試験の心構えと面接対策」等である。
平成27年(2015)度から令和元年(2019)度における本学部生の卒業後の進路は、看護師が81%、保健師が11%、助産師養成所等への進学が7%となっている。看護師および保健師としての就職先の地域は、愛知県内が86.2%となっている。このなかでも名古屋市立大学病院に就職する者は、毎年約80名の卒業生のうち30~40名で最も多くなっている。また、本大学院助産師国家試験受験資格取得コースについても、修了生全員が助産師として県内外の医療機関に就職している(平成27年(2015)度から令和元年(2019)度)。このように本学部卒業生および本大学院修了生の多くが、資格取得後、看護職として愛知県を中心に保健医療福祉に貢献している。
名古屋市立大学病院に入院されていた田坂忠嗣氏は、懸命に働く看護師の姿に感銘し、ご自身の苦学経験から、看護学部生の修学資金および名古屋市立大学病院の将来に役立てて欲しいと看護学部に多額の寄付をされた。看護学部では田坂様の御遺志を尊重し、平成27年(2015)に奨学資金制度を創設した。これまでこの制度により、学業成績、人物ともに良好であり、経済的事情により支援が必要な学生27名に奨学金を給付してきた。さらに、市大病院への就職が内定し、病院の将来を担い市民の健康と福祉の増進に貢献したい意欲が認められる4年生に対し、就職支援奨学金により支援を行っている。